世界遺産

和歌山、奈良、三重の三県にまたがる世界遺産紀伊山地の霊場と参詣道」のハイライトとして多くの観光客が訪れている「熊野古道」。その中で最もよく中世以来の雰囲気を残しているとされる那智山の「大門坂」(和歌山県那智勝浦町)で、石段に自生していた苔(こけ)の剥落(はくらく)が、ほぼ全面にわたって進んでいる。登録後に急増した観光客が石段を歩いたのが原因という。来月で世界遺産登録から丸一年。和歌山県では「早急な対策が必要だが、観光振興を考えると入山制限をするわけにもいかない」と、遺産保護と観光の両立に頭を悩ませている。

世界遺産は観光の餌ですか?